訴訟(裁判)を重視する理由

最大限の被害回復のために訴訟を重視する。 

交通事故の損害賠償金を獲得する手段には,大きく分けて示談,訴訟(裁判),交通事故紛争処理センターの3つの手段があります

交通事故の3つの解決方法について詳しくはこちら

このうち,交通事故紛争処理センターについては,示談と訴訟の中間的な解決方法ですので置いておくとして,示談訴訟ではどちらを原則とすべきでしょうか。

 

saikou1.jpg

通常の法律上の紛争では,示談(当事者の話し合いによる解決)ができなかったので訴訟をする,という関係が普通です。
しかし,交通事故の民事損害賠償請求事件に関しては,被害者の最大限の被害回復を重要視すれば

「示談できないから訴訟にする」ではなく,
「原則は訴訟で,訴訟に適さない事案のみ示談とする」

という方針に自然と行き着くと当事務所では考えています。

 

なぜなら,交通事故の場合,弁護士が介入して交渉すれば,当初の任意保険会社の提示額よりある程度高額の賠償金で合意し示談することは可能ですが,多くの場合はそれでもなお訴訟をした場合の獲得見込額より低額だからです。
特に後遺障害の程度が重度になればなるほど(請求金額が高くなるほど),示談と訴訟での獲得見込額の差は広がっていく傾向にあります。

全く争いの無い事件などめったにありません。「事実関係」に大きな争いがない場合でも,個々の損害や過失の「評価」に争いがある場合がほとんどです。各事案には個別具体的な事情があり,それに対する適正な賠償額も自ずと異なります。当然,被害者側と保険会社側の主張は対立し合います。
このような場合でも示談成立が可能なのは,多くの場合「まずまずの相場」で双方が折り合っているだけにすぎません。
訴訟よりも示談解決の多い弁護士は,一見「交渉力がある」ように見えますが,実際は「依頼者に対する交渉力」が高いのです。つまり,本当は訴訟のほうが多額の賠償金を見込める場合でも,弁護士報酬は大差ないので面倒な訴訟より簡単な示談解決を好み,「示談で終わらせるよう依頼者を説得する能力」が高いに過ぎないとすら言えます。

 

訴訟解決の場合,それに費やす弁護士の労力は,示談交渉での解決の10倍を下りません。
一方,訴訟と示談を弁護士費用の点で比較した場合,当事務所では訴訟解決の報酬金は獲得額の10%+20万円,示談解決の報酬金は獲得額の8%+20万円と差を設けています。 

当事務所の弁護士費用の規定はこちら

他の法律事務所でも,示談解決の場合の弁護士費用は訴訟と同じか多少低額に設定する例が多いものの,労力に比例して示談解決の弁護士費用は訴訟の10分の1以下にする,という例は絶対に有り得ません。

したがって,交通事故に関しては,弁護士にとって,労力のかかる訴訟解決に少数取り組むより,労力は格段に少ないが得られる報酬額は大差ない示談解決で大量処理したほうが,「より少ない労力で儲かる」構造になってしまいます。

しかし,このような弁護士側の事情で示談解決を優先していては被害者の真の被害回復に繋がりません。

 

また,見かけ上の弁護士費用と異なり,実質的な被害者の弁護士費用負担額は,多くの場合,訴訟のほうが示談より低額で済みます。訴訟の判決であれば賠償額にその10%程度の弁護士費用と遅延損害金(年5%の金利)全額が加算され相手方から支払われますし,訴訟が和解終結した場合でも弁護士費用や遅延損害金の一定割合が「調整金」として加算されるからです。
この点も,弁護士費用や遅延損害金の支払いを相手方から受けることのできない示談に比べて,訴訟が被害者にとって大きく有利な点です。

 

もちろん,事案の性質やご依頼者の意向により示談解決を優先すべき事案もありますが,当事務所では訴訟での綿密な主張・立証により被害者の最大限の被害回復を達成することを弁護士として最大の誇りとしているため,労力を厭わず,訴訟解決に重点を置いた態勢としております。

▲このページのトップに戻る